海の幸が地球を救う?食と環境問題の新たな展開

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最近、野菜の生長に関して学んでいくなかで「光合成」の仕組みって素晴らしいと感じました。

とくに、葉緑体が空気中の二酸化炭素を吸収していく過程は興味深かったです。

そして葉緑体を持った植物は畑の野菜以外にも、ワカメや昆布など海の幸にもあることがわかりました。

今回はその「海藻類が地球温暖化の対策にとても重要視されている」というニュースを取り上げていきたいと思います。

参照:環境省、温暖化ガス排出量、海藻などの吸収分算入 世界で初めて(日本経済新聞)

ブルーカーボンってなに?

まず最初に、ニュース記事に出てくる用語「ブルーカーボン」について調べてみましょう。

ブルーカーボン英語Blue Carbon )とは、海洋生態系に隔離・貯留される炭素のことである[1]。また、海洋生態系によって海中に蓄積される炭素固定能のことを指す場合もある

wikiprdiaより

つまり、海にいる生き物の活動によって炭素を固定することです。地球温暖化の大きな原因の一つとされている二酸化炭素を減らすためには炭素固定をこれまで以上に増やさなければいけない。この概念の元に2009年ごろ国連環境計画によって名付けられたものですね。

ちなみに陸上の森林などによって炭素固定することをグリーンカーボンと言います。

海藻のCO2吸収、環境省の前例なき戦略

環境省が海藻と海草のCO2吸収を初めて算入する新たな取り組みを発表し、これにより海洋生態系が地球環境保護に果たす役割がより注目されることとなりました。特に、ワカメや昆布などの海藻類は食と環境問題において新たなキーワードとなりつつあります。

ワカメや昆布などの海藻類には葉緑体という植物の細胞にある小器官のことで、光合成を行うことができる半自律性の組織のことです。

今までの環境保全に対する意識は、森林などの陸地へのアプローチが多かったのですが、今回初めて海藻類などの海洋植物にスポットが当てられたことで注目を集めています。

この新しい環境への視点は、国土の周りが海に囲まれた島国である日本ならではの発想だと感じます。

海藻類は食事と環境の両方に利益

環境省の新たな算定方法では、陸地の森林だけでなく、海洋の海藻類にも焦点を当てています。これにより、食べ物として利用される海藻がCO2吸収の一部を担いつつ、その結果として地球環境保護に貢献することが期待されている。

つまりワカメや昆布など海藻類を栽培したものを、食事として消費することが環境保全につながるという、新たな視点が生まれつつあります。

ワカメや昆布のすごい栄養素

食卓に馴染んだワカメや昆布は、食材としての美味しさだけでなく栄養もたっぷりです

海藻類には、カルシウム、鉄、亜鉛などのミネラルが豊富に含まれている。 ミネラルは、骨や歯を強くしたり、貧血の予防に効果的です。 そして、甲状腺ホルモンの原料になることで知られているヨウ素は、体に必要な必須元素とも言われています。 参考:甲状腺に関する基礎的情報(環境省)

お味噌汁やサラダなど、食卓に馴染んだワカメや昆布は、食材としての美味しさだけでなく栄養もたっぷりです。日本の伝統的な食文化の中で重要な位置を占めるこれらの海藻類が、新しい時代において環境へのプラスの影響をもたらしてくれるかもしれません。

地球環境保護への新たなアプローチ

今回のニュースで取り上げられた環境省の新たな取り組みは、海藻を含む海洋生態系が地球環境保護に果たす役割を前進させるかもしれない。食と環境問題が結びつくためには、私たちの食卓に並ぶ料理や食材がどのような生き物なのかを考えることが重要。そして、それが地球環境にポジティブな影響を与えていることにつながってほしいです。

これからは、食べ物の選択が環境に与える影響を考え、地球環境の保護につながる意識を持つべきではないか。その新たな一歩を踏み出す時が来ているかもしれませんね。

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