【COP28】日本の化石賞に思う、田舎暮らしの気候変化

毎年恒例となった世界最大の気候変動について議論される国際会議「COP」が今年も行われている。

COPとは締約国会議(Conference of the Parties)の略で、国際条約で加盟国の最高決定機関として設置されています。COPにはいろんな会議があり、いま開催されているのは気候変動について議論されている「国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議」のCOP28について考えたいと思います。

※COPについて詳しく知りたい方はこちらから。(環境省:脱炭素ポータル)

「化石賞」を受賞した日本は悪なのか

ニュースを見ているとよく目にする「化石賞」という言葉。たしか以前のCOPでも日本が受賞していましたね。気候変動に対してのアクションが良くないと与えられる不名誉な賞として有名ですが、この賞を与えているのは国際的な環境NGO「CAN」という団体です。

「CAN」とは、

気候行動ネットワーク(Climate Action Network; CAN)は、130カ国・1800を超えるNGOからなる、世界規模のネットワークです。人為的な気候変動を環境が持続可能であるレベルにとどめるため、政府・個人の行動を促進する活動をしています。

CAN-JAPANホームページ

今回のCOPの最大の焦点でもある化石燃料への対策方針が、不評だったことが原因とされています。日本のエネルギー政策を見ていると、少しズレていると思われたのでしょう。

既存の火力発電施設の廃止に向けた計画がなかったり、アンモニアを燃料に混ぜる技術についてもグリーンウオッシュだと批判されてしまいました。

参照:日本経済新聞の記事、日本に再び「化石賞」 COP28、石炭火力巡りより

ただ、私はこの賞自体に少し違和感がある。CANが行っていることは真っ当にも聞こえるけれど、よく見てみると中国に対して化石賞を与えなかったり、他の国や団体に対して偏見と忖度を感じます。

ある意味で激励と期待のために与える賞だと言いながらも、世間的に見てみればニュースの記事として多数乗ってしまい日本にネガティブな印象を植え付けてしまう。これはいかがなものでしょう。

メディアの目的は?

化石賞をもらった国はアメリカやドイツなど他にもいますが、ニュースの記事ではあまり書かれていません。これも日本の政策に対して「もっと頑張ってほしい」という期待なのでしょうか。

なんとなくメディアが国民を煽っているような気がしてしまいます。ニュースの記事になることで、国民が日本の気候変動に対する意識を強くしてほしいと願っているのかもしれない。日本の政治家を選挙で決めているのは国民ですから。

ただ、このやり方ではただの政府批判繋がってしまうだけになりそう。そう感じてしまいます。

ネガティブなニュースの方が記事は読まれるし、基本的にメディアは視聴者が多くないと経営不振になってしまいますからね。

化石賞にしても、ニュースメディアにしても、本当の目的がぼやけてしまう恐れがあるように感じています。

方法より目的が大事、そして行動。

まもなくCOP28も終幕を迎えると思いますが、果たして今回の会議を行ったことで今後の地球を良い状態にするアクションにつながる事になるのか。

私は現場を見ていたわけでもないし政策を作る立場でもありません。でも、日々の生活が快適になれば良いなぁ!と心から思っています。

農業の現場で感じる生態系の微妙な変化。今まで感じたことのない猛暑が続く秋。年々減っていく積雪量。

などなど不安要素が年々増えていく中で、農作物の生育不良や虫たちの行動変化は気候変動と密接に関係していると実感しています。

そんな中で、せっかく世界の代表が知恵を絞り情報交換しながら議論するCOPには期待したいと思う。なので、それぞれの国がダメ出しし合うのではなく、協力して快適に暮らしていける地球にする行動をしてもらいたい。

そんな思いが込み上げてきます。

そのために小さいながらも自分にできることを、模索して行動しよう。

おいしいく豊かな食が、持続可能だと言えるように。

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