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オーガニック栽培で有機JAS。話題のバタフライピーについて

先日のニュースで耕作放棄地を利用して「バタフライピー」をオーガニックで栽培している沖縄県の生産者さんが有機JAS認証を取得したという記事がありました。

あまり聞いたことがないバタフライピーという名前。これは一体どんなものなのか?そしてオーガニックで栽培する理由は何なのか考察してみました。

参考:日本農業新聞 2023.11.30掲載の記事より

バタフライピーとは?

バタフライピーとはマメ科の植物でハーブとして扱われています。和名は「チョウマメ(蝶豆)」です。

  • マメ科 チョウマメ属
  • 多年生(寒冷地では1年生)
  • タイ・東南アジア原産
  • 別名:クリトリア
  • 耐寒ゾーン:5℃〜43℃
  • 花言葉:太陽・楽観主義

タイや東南アジアの熱帯地域が原産地ということで、暑さにとても強い植物です。その代わり寒さには弱く、日本の寒い地域では冬に枯れてしまう。

つる性の植物で1mから3mくらい伸びる。そのため夏では家のグリーンカーテンとして栽培されることもあります。

バタフライピーの花はチョウ(蝶)に似た大きくて青い花を咲かせる。その花が風に吹かれて揺れている姿がチョウマメという名前の由来になっています。

バタフライピーは何に使われている?

バタフライピーの利用方法として有名なのが「ハーブティー」です。

鮮やかな青色がとても綺麗なことでも知られています。アントシアニンというポリフェノールの一種が含まれており、レモンなど酸性のものを加えると鮮やかな紫色やピンク色になります。

味は特にないですが、マメ科の植物なのでほんのり豆の風味がすると言われています。ハチミツやシロップを加えてレモンを数滴入れて飲むことが多いでしょう。

また、スイーツなどの色付けにもよく使用されています。バタフライピー自体の味が淡白なので、他の素材の風味を活かして綺麗な色を出したい時によく使われています。

オーガニックにこだわる3つの理由

今回のニュースでバタフライピーの有機JAS認証を取得したという株式会社バタフライピー研究所。その理由がとても共感できたので紹介します。

  • 荒れた耕作放棄地を復活させる
  • 農薬による健康被害を無くしたい
  • 雇用を作り出す

農家さんの失業や赤土などが理由で栽培が困難になる耕作放棄地。そのまま放っておくと作物が育てられない状況になってしまうケースがよくあります。それを防ぐためにも畑を管理することはとても重要になってくる。マメ科の作物はある程度の悪条件でも育てられることが多いと言われています。そこに着目したのは素晴らしい考えだと感じました。

そして農薬問題。畑の状態によって化学肥料や農薬に頼らなければ生産できない作物がとても多い。農薬問題といえば消費者が購入する野菜の残留農薬の話をよく聞きます。しかし一番の被害者になる可能性があるのは、使用している現場の人。つまり生産者・農家産です。農薬や化学肥料の使用を止めることで、その苦しみから解放できるようになり、安心して作業することが可能になるでしょう。

さらに雇用にも貢献できるようになる。それは現在の農業者の高齢化と深く関わっているでしょう。日本の農業従事者の割合は65歳以上が70%と言われています。

参考:基幹的農業従事者 農林水産省より

バタフライピーの収穫作業は手で花を摘む作業がメインになるため、重いものを持ったりせずに行われます。そのため高齢者でも比較的やりやすく、負担が少なくて済むということですね。

サスティナブルな農業へ期待

今回は沖縄県でバタフライピーの大量生産する「株式会社バタフライピー研究所」さんのニュース記事を取り上げさせていただきました。

オーガニックというと作物や商品のことを先に考えてしまいますが、生産現場のためのオーガニックという視点も重要ではないか?そう思える内容でした。

生産現場を理解すること、そこに働く人がいることを忘れずにいきたい。消費者でもあり生産者でもある私も深く考えなければいけないですね。

サスティナブルな豊かな食には、消費者と生産者の両方の意識が大切になってくるでしょう。

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