【旬の野菜】栄養たっぷりブロッコリーが指定野菜に。26年度からスタート
※この記事は音声でもお楽しみいただけます。
サラダや和物、炒め物などに人気の食材ブロッコリー。ビタミンBやビタミンC・ビタミンKやカルシウムなど栄養満点でバランスも良いと言われています。そんなブロッコリーが2026年度から指定野菜に加えられるというニュースがありました。
今回はブロッコリーとはどんな野菜なのか、指定野菜ってなんだろう?ということを考察していきます。
参考記事:ブロッコリーが指定野菜に 農水省が50年ぶり追加 26年度から適用(日本農業新聞)
ブロッコリーってどんな野菜?
まずは作物としてのブロッコリーを見てみましょう。
- アブラナ科 アブラナ属
- 1年生
- 原産:地中海沿岸
- 和名:芽花椰菜(メハナヤサイ)
- 発芽適温:15℃〜25℃
- 生育適温:15℃〜20℃
- 土壌酸度:ph6.0〜ph6.5
- 15℃以下の環境で花蕾ができろ
- 5℃以下の低温や25℃以上で生育が抑制される
- 多湿や高温に弱い
- 多肥料を好む傾向あり
- 連作障害が起こりやすい
アブラナ科にはよくある生育適温が低めな作物です。そのため涼しい気候の時期が旬になりやすいですね。
主な生産地は、多い順に北海道・愛知・埼玉・香川などとなっていますが、全国的にリレーする形で栽培されています。
また食材としての栄養素も豊富で、ビタミン類や鉄分・食物繊維などバランスが良く抗酸化作用があり、がんや動脈硬化の予防が期待されるとされています。
指定野菜ってなに?
あまり聞いたことがない「指定野菜」という言葉。まずは指定野菜とは何なのかを考えてみましょう。
指定野菜は、野菜のうち特に消費量の多いものを国が定めています。
農林水産省ホームページより
指定産地は、その指定野菜を毎年作ってくれる規模(きぼ)の大きな産地を国が指定しています。
つまり、私たち国民がよく食べる野菜の供給を安定させるために、国(主に農水省)が野菜を生産する場所や農業生産者を指定して作らせている。そして市場価格が下がった場合には、その減収分を保証してあげるというシステムになっているんです。
そうすることによって、生産者は経済面でのリスクを減らすことができる。そして野菜を買っている消費者に安定した価格で提供できるということですね。
ちなみに指定野菜というのは「野菜生産出荷安定法」という昭和41年に出来た法律が関係しており、農林水産大臣が政令をもとに発表することになっています。
指定野菜は何種類あるの?
現在、指定野菜に登録されているものは14種類あります。
- キャベツ
- きゅうり
- 里芋
- 大根
- 玉ねぎ
- トマト
- なす
- にんじん
- ねぎ
- はくさい
- ピーマン
- ほうれん草
- レタス
- ばれいしょ
以上の14種類が指定野菜です。
よく見ると、確かに普段よく食べている野菜たちが多いですね。これらの野菜が安定的に食べられるのは、この「指定野菜」というシステムが関わっていたということです。
そして今回50年ぶり(1974年以来)にこの指定野菜にブロッコリーが加えられたということ。その理由として、近年の健康志向とサラダとしての人気が高まり、消費者に需要が増え続けているのが大きな原因となっています。
旬の野菜をおいしく味わう
今回は指定野菜について学んでみました。
私たちのよく食べている野菜には、安定して買うことのできるように生産者と国が法律のもとで管理していることがわかりましたね。
ブロッコリーは栄養価も高くてバランスの良い野菜。そしてアクも少なく調理しやすく食べやすい食材です。
今が旬のブロッコリー。さて今日はどんな料理にして食べましょうか。旬の野菜には栄養素だけでなく生命力もたっぷり。
季節ごとの美味しい食材を楽しんで、健康な毎日を過ごしていきましょう。